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世界の家庭を語る会

島田勝弘 の 超えられるか異文化の障壁
NO.5 なぜ中学一年の時、50%以上の日本人は英語から脱落してしまうのか?


前にも書いたように中学一年の時、50%以上の日本人は、英語が理解できなくなって、英語の時間を何とか逃げ回って卒業してしまいます。高校受験や大学受験の為に奮起して塾などで指導を受けて、何とか英語を理解することに関して復活するグループに入る人もいるでしょう。しかし、大学に行かない人は日本語化されたカタカナ英語を日本語の構文の中で使うことによって、日本という島国の中で何不自由なく生活しています。
国際化といっても、英語の読み書きある程度できる人は、日本人の人口の20〜30%、そのまた半分がある程度英語会話ができるというのが現状です。TOEICでは日本は世界の国々の28番目、北朝鮮の一つ前という順位は良く知られていることです。
それでも日本人はパンの中にあんこを入れることによって、西洋文化を日本化して、つまりカタカナ英語を日本語構文の中で使うことで、一見何の問題もないと思っています。しかし、これは裸の王様で、国際会議で準備してきた原稿を読むだけで飾り物のように座っています。ロビーで激論できる政治家が何人いるでしょう。実は舞台裏での話し合いこそ、最も重要であるにもかかわらず。
中高年の政治家ばかりでなく、若い人々が活躍している海外青年協力隊にしても、身体を使ってやる仕事や折り紙講習はよいのですが、会議の時何一つ発言できず、全く役に立たないとうことを外国に住んでいる時、外国人の口からよく聞きました。
私たちは、よく国際交流とか民間外交とかいって外国に出かけて、折り紙をやってみせたり、着物を着て見せたりしますが、一方的に満足しているだけです。言葉のコミュニケーションの場ではほとんど一人前の大人扱いされていません。

●日本語の構文から英語の構文へ
日本人は言語上の異文化の障壁を、ほんの一部の人々を除いて、いまだにほとんど乗り越えられないでいます。どうしてか?そのカギは今述べたように、日本人はカタカナ英語を日本語の構文の中で使っているということにあるように思われます。つまり、日本人は日本語の構文から英語の構文に心理的にジャンプできないでいるのです。それが何故に日本人が英語を活かすことができないかのカギです。
構文といっても難しい英文法の構文ではなく、英語の最も基本的なSVOの構文のことです。日本語が目的語→動詞に移行し、時制や丁寧語など動詞を補助する言葉も最後に来るのに対して、英語の方は、主語・動詞・目的語・補語という順番で話されます。
まず、この言葉の順番をひっくり返す訓練−脳みその位置を置きかえる程に徹底的訓練−これが、この異文化の障壁を乗り越える方法だと以前述べました。そして、それが島田式英語習得術の第一歩なのです。

●SVOこそ英語の幹
あらゆる英語の表現は、このSVOから派生したものと島田式文法システムでは考えます。

何故、私は繰り返し繰り返しSVO、つまり主語+動詞+目的語を主張するかというと、実は中学一年の時、英語の構文を習う時に、これを教えずにSVC(主語+動詞+補語)型の文章を一年近く教えて後、SVOの文章を習うからです。これが、中学一年の時、英語を分からなくし、日本人を英語から遠ざけてしまう最大の理由であることは、以下の表を見ていただければ分かると思います。

S. V. C. 型
DESU DESHITA sentence ( Be verb )
(例) 私は日本人です。
I am Japanese.
You are Japanese.
She is Japanese.
They are Japanese.
主語によって動詞が変わる。
これは日本語にない。
疑問文 Are you Japanese? 主語と動詞が入れ替わるだけ
否定文 I am not Japanese. notが動詞と補語の間に来るだけ

S. V. O. 型
MASU MASHITA sentence ( Action verb )
(例) 朝食を食べました。
I ate breakfast.  
疑問文 Did you eat breakfast ? DoまたはDidが主語の前に来る
否定文 I did not eat breakfast. do not又はdid notが動詞の前に入る

この表をよく見ていただければ分かるように、それまで幼児教育型の歌で憶えたり、アクションと同時に憶えたりの「とっさの一言」型の英語に接してきた子供達が、中学生になって正式に英語の構文を習いだすと、二重三重の混乱に陥ってしまうのです。
その理由をまとめると、
1. 日本語ではほとんどない主語が文の頭にくる。
これは、訳読の段階ではほとんど混乱はありませんが、会話では徹底訓練が必要です。
2. SVCのbe動詞+補語は人称で動詞が変わります。これは日本語にない部分で大変なことですが、九九を憶えるように、I am、He is、、、と憶えていけば良いのです。
3. 一年後のある日、動作動詞が突然入って来ることによってdo、does、didが割り込んできます。

教師の方は、代名詞の変化だ、動詞の変化だ、形容詞の変化だ、と枝葉部分を教えるのに夢中で、生徒の方は、英語の幹の座標軸、つまり私の言う汽車ポッポの機関車が何であるか分からなくなってしまいます。この段階で子供達は英語が全く分からなくなってしまいます。
このことは私の15年の英語教授の実験からわかりました。そして、明治以来、西洋から輸入・翻訳され、福沢諭吉などが習った文法システムをそのまま現在に至るまで、何の疑問も持たず絶対的なものとして、学校の教科書は踏襲しているわけですが、島田式教授法はこの文法システムを壊すことから始まっています。

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