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世界の家庭を語る会

島田勝弘 の 超えられるか異文化の障壁
NO.7 島田式英語習得法の極意(S.V.O.の理論)の急所

正統な(明治時代に輸入され、翻訳され、継承されている)文法システムでの英語の理解の仕方は、いろいろな文型を理解し、各品詞の変化の表を羅列して、それを全部理解し、記憶しなければ、英語が分らないという考え方に基づいています。一方では、「文法システムを勉強する必要はない。リズムや音楽やロールプレイなどで自然に丸暗記すれば、英語は話せるようになる」と主張する人も多いのですが、これは例えば、 May I help you? I like it! Delicious! Oh!no. Watch out! というような "とっさの一言"には役立ちますが、自分の意見、説明、報告、立場の主張、記述などには発展しません。
私の主張する教授法は、上の2つの方法を否定しています。正統的な文型や文法を全部あるいはかなり理解しなければ、英語は理解できないし話せないという考え方と、他方のとっさの一言的な慣用的な表現を実際の場面に則して記憶すれば英会話はできるようになるという考え方の両者を否定しているのです。

私の考え方では、S.V.O.こそ英語の幹であり、これを徹底的に頭に叩き込むことによって、英語が習得できると主張します。繰り返して説明してきたように、日本語はO.V.の世界であり、英語はS.V.O.の世界なのです(S=主語、V=動詞、O=目的語)。このS.V.O.は、単に一文型ではなく、英語の幹であると書きました。
どこへ行きましたか。 銀座へ行きました。
何を食べましたか? 魚を食べました。
つまり、日本語は Ginza go、Fish eatの世界なのです。かなり流暢に英語を話す人でも、ある瞬間、目的語、動詞の順に口から出てしまうことがあります。このことが日本人にとっての英語習得の難しさを示しています。これは、日本人が世界の中で最も英語が下手な民族である大きな理由の一つだと私は考えます。
この障壁を乗り越えることが、英語習得のカギだと私は本稿で主張しているのです。

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言葉というものには終りがない、大洋のように無限に広大で際限がない。どんなに高度な教を受けても、私が政治家のような言葉でしゃべることができないのと同様に、人は話題や分野によっては、適切なあるいは巧みなコミュニケーションができない場合があるのは、誰にとっても当然です。
今、私は英語を勉強することは、無限に広い英語の海を泳ぐようなものだと書きました。しかし、その恐怖は不必要なのです。英語の語彙や慣用句をたくさん覚えるに越したことはないのですが、語彙が中学程度であっても、超初心者でも、私のやり方だと、かなり詳細で複雑な情報を表現することができるようになります。

私のやり方というのは、すなわちS.V.O.の文型を半年間、徹底的に訓練することなのです。文の説明でなく、実際に会話を練習することによって、生徒たちは、挫折することなく上達していきます。全く泳げない金づちの人が、水泳のコツを体得するために、一度に犬かきやクロール、平泳ぎ、バタフライなどを習う必要はありません。自分のできそうなもの、犬かきなら犬かきを一年間徹底的に訓練することによって、身体の浮かせ方、息の吸い方、前への進み方など、身体が自然に悟ります。このコツは、クロール、平泳ぎなど全てに共通するのです。

難しい哲学を説明するのが本稿の目的ではありませんが、現代言語学の哲学的な主張では、「人間は、あらゆる人種で共通に、先天的な言語上のパターンを持っている」と説かれています。例えば、1+1=2、2×2=4は地球上のどんな人種にとっても真理で、近代哲学者カントなどが先天的な普遍妥当な真理であると説きました。同様に近代の言語学者ソシュールは、人間の意識の中に、あらゆる人種に共通の言語的パターンがあると説きました。人間が成長していく過程で使っている言葉は、経験的に習得したものだけでなく、先天的で普遍妥当な言語的パターンを応用し発達させたものもあると考えました。
ですから、私の言いたいのは、S.V.O.を徹底的に身につけることによって、他の文型や表現、変化を類推する能力を私達は持っているということです。すなわち、犬かきを徹底的に練習して上手になれば、クロールも平泳ぎも簡単に上達します。


私の住んでいる高層住宅の隣に、江戸時代からある光福寺と言うお寺があります。住職さんが、門の横にお経の文句と簡単な解説文を達筆な筆書きで、一ヶ月に一度の割で書き換えています。ある時、次のようなお経の文句が書かれてありました。「これだ!」と思い、手帳に書き留めておきました。

究意諸道(無量寿経) 一道を究めれば、諸道に通ずる真理と自信をつかむ

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